聖書研究:完成の約束
By Admin — 2025年10月16日
混沌とし、不確かなこの世の中で、私たちは神の約束を魂の錨としてしっかりと握ります。聖書の中で私たちが見出す最も深い確信の一つが、ピリピ人への手紙1章6節に記されています。「あなたがたのうちに良い働きを始められた方が、イエス・キリストの日までにそれを成し遂げてくださることを、私は確信しています。」この御言葉は、神の真実さを思い起こさせるだけでなく、私たちの成長と変化の歩みに励ましを与えてくれます。
私たち一人ひとりには、勝利や苦しみ、変化に満ちた独自の物語があります。時には、自分の状況に圧倒されたり、自分の弱さに落胆したりすることもあるでしょう。神が私たちのうちに始められた働きが、決して完成しないのではないかと思うこともあります。しかし、パウロがピリピ人に語ったこの約束は、神が私たちの不完全さを知っておられるだけでなく、私たちの成長に積極的に関わっておられることを保証しています。
彫刻家が大理石を彫るたとえを考えてみてください。最初は石が粗く、未完成で、欠点だらけに見えます。しかし、一つ一つ丁寧に彫り進めることで、彫刻家は内に秘められた傑作を現します。同じように、神は私たち一人ひとりの中にある可能性を見ておられます。神は、私たちの苦しみや不安、失敗の奥にある美しさを認めておられます。私たちが後退と見なすものさえも、神は成長と練達の機会として用いられます。
この真理を受け入れることは、プロセスに信頼を置くことを私たちに求めます。植物が成長するために時間と水と日光を必要とするように、私たちも自分自身が成長するための恵みを受け入れなければなりません。すぐに結果が見えなかったり、自分の歩む道が分からなかったりすることもあるでしょう。しかし、神が私たちのうちに熱心に働いておられることを信頼できます。成し遂げられるという約束は、神が始められたことを必ず完成してくださると知って、忍耐強く歩むように励ましてくれます。
日々の生活の中で、私たちの価値は自分の業績だけで決まるのではなく、神が私たちに与えてくださった愛と目的によって定められていることを思い出しましょう。私たちが直面するすべての困難は、神がなしておられる良い働きの一部です。諦めそうになる時には、神がこれまでに私たちをどのように変えてくださったかを振り返り、これからも変え続けてくださると信じましょう。
今日、あなたが不完全さや落胆を感じている人生の領域について、神の前に祈り求めてみてください。忍耐する力を与えてくださるように願いましょう。旅路そのものが目的地と同じくらい大切であり、一歩一歩の中で、あなたは神が創造された存在へと形作られているのです。
あなたがたのうちに良い働きを始められた方が、それを完成してくださいます。その約束をしっかりと握り、信仰と確信をもって前進しましょう。